炎症性腸疾患な風景

間質性膀胱炎と結節性多発動脈炎で潰瘍性大腸炎な人の日記

難病3個持ちが『外来通院学』を読んで

先日、地元の膠原病友の会のサロンに参加しました。サロンというのは、出入り自由のお茶会みたいなもので、月に1回みんなでおしゃべりを楽しみます。

その席で紹介された本が『リウマチ・膠原病患者さんとそのご家族のための 外来通院学』です。
f:id:okatamako:20191115190954j:image

患者会に献本された御本をお借りして、読んでみました。先にお断りしておくと、以下は書評ではなく、私個人の読書メモみたいなものです。ちなみに、私は自己免疫疾患系の難病3個持ちで、診断がついた順に並べておきます。

  1. 潰瘍性大腸炎
  2. 間質性膀胱炎ハンナ型
  3. 皮膚結節性多発動脈炎
  4. 全身性エリテマトーデス

あれっ?4個ありますね。3番と4番が膠原病に分類される病気ですが、まだ本格的な治療が始まっていないので、そのうち整理されるでしょう(汗)。

膠原病は「治す病気」ではなく「上手に付き合っていく病気」

問題は、免疫抑制療法によっていったん免疫反応が制御できたとしても、原因は残ったままなので、薬を中断すると多くの場合で病気が再燃してしまうことです。膠原病は「治す病気」ではなく「上手に付き合っていく病気」と認識しておく必要があります。

1-3 膠原病治療の基本は「上手に付き合う」ことです(難易度★☆☆)

これは、間質性膀胱炎の先生に言われたことと同じです。「とにかく、治らない病気だから。たいして効果がある治療法もないから。病気とうまく付き合っていってください」とのこと。

いやいや、診断がつくまでの頻尿と膀胱痛も生き地獄だったけど、それ以上に担当医とのコミュニケーションが苦行でしたよ(;_;)

なので、症状との折り合いより、医師との付き合い方が一番の課題です。

ところで、どんな先生がこの本を書かれたのか気になり、カバーの著者近影を拝見したら、なかなかのイケメンではないですか!!
f:id:okatamako:20191115191006j:image

友の会のサロンでも膠原病歴が長い患者さんから、「先生がイケメンだと、治療がんばっちゃおう♡という気持ちになれる。ちょっとくらいヤブ医者でもイケメン医師を選んだ方が病気がよくなる」とのご意見が飛び出しました。

たしかに、最近診断がついた膠原病のことはともかくとして、間質性膀胱炎に関しては先生の喜ぶ顔が見たくて、少しづつためれるよう膀胱容量を増やしていった思い出があります。

話が脱線したので、『リウマチ・膠原病患者さんとそのご家族のための 外来通院学』の内容に戻りますね。

薬物治療の内容を再確認

第1章の目次は以下の通りです。

これだけは知っておいて欲しい:膠原病診療にかかわる基本的医学知識

1.免疫・炎症とは?(難易度★☆☆)
2.自己免疫疾患・膠原病とは?(難易度★☆☆)
(コラム1)筆者による膠原病の定義(難易度★★☆)
3.膠原病治療の基本は「上手に付き合う」ことです(難易度★☆☆)
4.膠原病治療(免疫抑制療法)で使う薬について(難易度★★☆)
5.ステロイド薬とは?(難易度★☆☆)
6.狭義の免疫抑制薬とは?(難易度★★☆)
7.分子標的薬とは?(難易度★★☆)
8.膠原病治療の考え方(1)~寛解導入療法から維持療法まで~(難易度★★☆)
9.膠原病治療の考え方(2)~治療がうまくいかないときの2パターン~(難易度★★☆)
10.膠原病治療の考え方(3)~関節リウマチの場合~(難易度★★★)
11.膠原病治療の考え方(4)~天秤理論~(難易度★★★)
12.入院で行うこと(難易度★★☆)
13.把握しておきたい病気のマーカー(難易度★★★)
(コラム2) 医学の世界にはまだわかっていないことがたくさんあります(難易度★★★)

第2章以降の目次はリウマチ・膠原病患者さんとそのご家族のための外来通院学 | 医学書専門店メテオMBCでどうぞ。

私は潰瘍性大腸炎4年目なので、自己免疫疾患系の病気で使われる薬の種類をざっくり把握しているつもりでしたが、免疫抑制剤と分子標的薬(バイオ?)の違いなどが丁寧に説明されおり、勉強になりました。

「よくわからない薬が処方されたので、ググってみたら臓器移植に使われる薬で怖くなった」などのツイートを見かけることがあり、薬物治療に不安を感じている方はこういった書籍を読んでみると概略がわかり、処方の意図を理解できるようになるのではないでしょうか。

治療は天秤理論で決まる

この本には「近所にかかりつけ医を持ちましょう」という節があり、膠原病通院先の総合病院とは別に内科のかかりつけクリニックがあることが望ましいと書かれています。私もそのうち開拓しなければと思っていますが、今のところその役割を担っているのが、皮膚科クリニックの先生です。

拙著『カンシツ闘病記: 間質性膀胱炎ときどき潰瘍性大腸炎』にも登場する近所の先生で、脚のリベド(網状皮斑)に気づいてくれたのが皮膚結節性多発動脈炎診断のきっかけです。

その先生も「治療するメリットと副作用」を天秤にかけて考えなければいけないこと、治療しないことのリスクもまだ何年も使い続けることになる血管について、図鑑などを引っ張り出して説明してくれます。

メインとなる持病が膠原病の患者さんだと、膠原病内科の先生が主治医となり、各診療科に院内紹介するなり、検査や手術を依頼するなりといった形で治療が進むようですが、私の場合、内臓は既に独立した別の難病名がついていて、かなりややこしいです。

ステロイドを使えば、飲んだその日から膀胱に負担がかかるだろうし、潰瘍性大腸炎だって大腸全摘を勧められる目安はプレドニン換算で10,000mgと聞きます。過去の経緯から想像するに、各科がちゃんと連携して治療を進めてくれそうにはないので、自分でも治療の貸借対照表(B/S)的なものを頭にイメージしておかないとダメだなと思いました。

そういう意味で、本書の図はとても参考になりました。

f:id:okatamako:20191116093620j:image

11.膠原病治療の考え方(4)~天秤理論~(難易度★★★)より

主治医への疑念とセカンドオピニオン

患者さんの立場ですと、診断や治療がうまくいかないような局面では特に、医師に疑念を抱いてしまうこともあると思います。しかし疑念を抱いてしまうとすべてが悪循環になります。例え身体面の問題が解決しても精神面での安定が得られず、真の健康体に至ることができません。治療方針などで納得できないことがあればセカンドオピニオンという制度もあります。

外来通院学I.~日頃から心がけておきたいこと~

こういう教科書的な本を読み、つくづく思うのはセカンドオピニオンって絵に描いた餅だな・・・と。著者の前島先生がもし、エゴサーチでこの記事にたどり着いてしまったらゴメンなさい。

癌や大きな手術の場合はさておき、膠原病やその他の自己免疫疾患でセカンドオピニオン制度を利用したという話をあまり聞きません。患者同士の話題として"セカンドオピニオン"という単語が出てくる際は、たいてい前医への不満を元に行う"転院"です。

病院の公式ホームページなんかに掲載されているセカンドオピニオン外来は、現在の主治医が診療情報提供書を用意して、それを元に専門医が意見するというアレですよね。新たに検査を行ったり、転院を目的としたりといったものではありませんという注意書きもあります。

私は正式なセカンドオピニオン外来を利用したことはありませんが、主治医に勧められて受診した(私からお願いしたわけではない)専門医の意見で、主治医への信頼がよりいっそう深まったという経験があります。

ですが、セカンドオピニオンしかり、転院しかり、まず現在の主治医が用意してくれる紹介状がしっかりとしたものじゃないと意味がないのではと思ったりするのでした。

この話を始めるとボヤキが長くなるんで、やめておきますね。。。

『外来通院学』はサロンで次の方へ

全体を通して、とても良くまとめられた本でした。図も多く、私みたいな膠原病初心者にとって、まさに教科書的な一冊となりました。薦めていただいた友の会の役員さん、ありがとうございますm(_ _)m

読み終えたこの本は12月12日(木)のサロンにお持ちして、次の方に手渡したいと思います。

kougen-ht.com