潰瘍性大腸炎と診断され4年目で初めて、栄養指導というものを受けました。対応してくださったのは、通院先の管理栄養士さん。およそ1時間に及ぶセッションで、私の疑問に対して丁寧に説明してくださいました。用意したアジェンダというかレジュメみたいなものはこちら。
せっかくなので、アジェンダに沿って項目一つ一つを振り返ってみたいと思います。
栄養指導を受けた目的はデブエット
まず、こちらの希望を具体的に伝えたかったので、45kgという数字を掲げました。
目標
体重を45kg以上で安定させる
私は身長が166cmなので51kgはないと「普通体重」に到達しないのですが、それは夢のまた夢といった感じなので、とりあえずの目標は45kgです。ちょっと寝込んで、一食二食抜いても安定的に45kgを維持できる、そんな体を作りたいのです。
体重以外で気にしていることとして挙げた2点です。
- 糖尿病予備軍(?)
- 栄養のバランス
内分泌の先生から「正常の範囲内だけど、気をつけた方がいい」と言われていたので、血液検査の紙も持参しました。
検査結果 | 基準値範囲 | |
---|---|---|
血糖値 | 103 | 70〜109 |
HbA1c | 6.0 | 4.6〜6.2 |
上記の数値をご覧になった栄養士さん曰く、糖尿病の心配はまったくないとのこと。特定健診でもこの辺の項目は毎年アテンションがつくので、気になるところではありますが、先方に関心がなければ話はそこで終わります。
現在の推定摂取量は1600kcal
次に、どんなものを食べているのか、具体的な食事内容についてお伝えしました。朝食に卵を食べることがあると言ったら、すかさず「M玉ですか?L玉ですか?」と問われました。
えっ?!そんな細かいとこまで考えたことないわ。主婦じゃないし(・・;)
たいてい4個か6個のパックを買うけど、サイズの選択肢なんかありましたっけ?
「今度からL玉にしますね」と言ってみたら、「いやいや、いいんです、M玉でも」という答えが返ってきました。ゆで卵なのか?目玉焼きなのか?調理法はどうでもいいみたい。
卵の大きさまで確認した上で、きっちりなのか、ざっくりなのかよくわかりませんが、一日の摂取カロリーは1600程度となっていることがわかりました。
膀胱の手術*1で入院した時は、常食1600kcalでもぜんぜん足りなかったので、食が細くなったということでしょう。あの頃は食べても食べても体重40kgの壁が厚く、よほどの炎症だったことが伺えます。
夕飯は配食を利用することもあり、より高カロリーなお弁当を提供してくれるサービスはないかという相談もしてみました。パンフレットをいくつか持ってきてくださったのですが、どれも病人や高齢者向けのようで、たいしたボリュームではなく、今、私が注文している「農家の息子」(400kcal)がデブ活に最適だろうという結論が出ました。
それにしても、1600kcalしか摂取できていないという診断(?)にはショックでした。よく、全然食べていないのにと言い訳する太めの方を観察すると、実際にはいろんなものを間食していたりすると聞きますが、まさにその逆です。
日頃、デブ活!飯テロ!を連呼している私ですが、実は全然必要なカロリーを摂取できていないということなんです(反省)。
栄養剤の問題点
現在、エネーボという栄養剤を処方してもらっており、こちらは組成面でオススメとのこと。私はエレンタールを一年服用した経験から、栄養剤は確実に体重を増やしてくれるだけでなく、皮膚の乾燥予防にもよく効くので、ぜひ続けたいと思っています。
ですが、一番困っているのが脱水です。
脱水しやすい( 不整脈 → 過呼吸 )
エレンタールからエネーボに変えてもらったのも、より浸透圧が低い栄養剤の方が脱水しにくいだろうと考えてのことです。
この件に関しては「そんなに脱水しないはず。心臓のことを心配するなら、塩分を控えめにした方がいい」と言われてしまいました。日本人は塩分とりすぎなので、1日7gまでにしましょうとのこと。どうやって、測るのかまでは聞いてこなかったです。
そもそも、脱水といっても血液検査上の異常を指摘されたわけでもないし、私が脱水と感じている症状がなんなのか?という疑問もわいてきました。そこで偶然見つけたのが胃を切除した人向けの説明です。
食後5分から30分で、冷や汗、動悸、めまい、しびれ、だるさなどの全身症状や、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、腹部膨満などの腹部症状があらわれるのが、早期ダンピング症状です。
症状が出たら、無理をせずしばらく横になって休みましょう。
《早期ダンピング症候群が起こるしくみ》
浸透圧の高い食べ物が急激に腸に運ばれる
↓
腸の動き(蠕動)が激しくなる
↓
腸から血管に作用する物質が分泌され、全身の血管が広がる
↓
冷や汗やめまいなどの症状が出現する
おそらく、この早期ダンピング症候群がエネーボでも起こるのでしょう。一番、困るのは息が苦しくなることなので、なるべく症状が軽く済む時間帯に栄養剤を摂ることにしています。
そして、下痢にはならないのですが、便意も無駄に生じます。
排便回数が増えるので、蓄尿できず膀胱(間質性膀胱炎ハンナ型)が萎縮する
排便回数が増えることより、トイレに座るとついついおしっこをしたくなり、膀胱をふくらます機会を逸するのが非常にもったいないんです。2年前に受けた手術のおかげで、今は調子がいいけど、潰瘍性大腸炎のように寛解導入法が確立されている病気ではないので、自力で膀胱容量を維持していかなければいけません。
メイバランスのアイスクリームみたいに、水分以外で摂れる栄養剤があれば教えてほしい
間質性膀胱炎のこともあるので、水分で栄養を補給するという習慣もできれば避けたいのが本音です。昨年、Twitterのフォロワーさんから教えていただいたメイバランスという市販の栄養剤にはアイスクリームがあります。
難治性冷え性(?)の病勢が衰えてきたとはいえ、これから冬になりますし、できればホットな固形物で肥えたいのです。
栄養士さんが少し小声で「費用面を考えても、市販の栄養剤より処方薬の方がいいのでは・・・」と。
まあ、そりゃそうなんだけど、潰瘍性大腸炎がいよいよ指定難病から外されるかもしれないという話題が出ている昨今。少しでも身軽になっておきたいものです。受給者証がなくなったら、ジェネリックのメサラジンだけで寛解を維持するイメージで(汗)
食事制限なるもの
最後の最後に私が今、潰瘍性大腸炎の活動期だということを知ったそうで、脂質と不溶性食物繊維は避けてくださいと言われました。さっきまで、高カロリーな一皿として野菜炒めなどを勧めてきたのに、強い口調で再燃中はダメとのこと。
これには正直びっくり!!
食事制限って、都市伝説じゃなくて本当にあるんですね。
重症な人や狭窄がある場合はいざしらず、活動期は一律食事制限が必要とは・・・。
栄養指導の予約を入れてくれた消化器内科の先生もその必要がないと考えているから、栄養士さんに伝えていなかったわけだし、ちょっと温度差を感じました。
あとは、栄養剤に具を入れると脱水をいくらか防げる気がするという私の工夫にも苦笑いといった様子でした。ワタシ的には潰瘍性大腸炎の炎症より、呼吸苦の方が切羽詰まった課題なので、先生にも相談してみようと思います。
今日はトーストでエネーボをやっつけるぜ🍞#経腸栄養剤 pic.twitter.com/RMwArmbJO9
— 丘珠子 (@okatamakocom) November 2, 2019